バス利用者への利便性向上とバスの運行データと乗降データのリアルタイム収集の自動化を実現
~持続可能な交通網のあり方を検討するためのシステムを笠松町が採用~
株式会社ユニリタ(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:北野 裕行、東証スタンダード市場:3800、以下 ユニリタ)とグループ会社で移動体通信IoTサービスを手掛ける、株式会社ユニ・トランド(本社:東京都港区、代表取締役社長:高野 元、以下 ユニ・トランド)は、岐阜県笠松町より、同町が運営するコミュニティバスにおいて、ユニ・トランドの「バスロケーションシステム」およびユニリタの「MANALYZE(運行状況調査レポートサービス)(以下 本システム)を受注・導入しました。
本システムは、コミュニティバスの運行状況について、利用者側からは検索およびバスの位置情報と混雑情報を発信するバスロケーションシステムによる利便性向上を、運行者側からはリアルタイムに近い状態でバス乗降客数を収集し正確な利用実態を把握することで、今後の持続可能な交通網のあり方について検討の基礎データとすることを目的として採用されたものです。
本システムは、本年4月より運用が開始されており、利用者からは、乗りたいバスの運行状況がリアルタイムで分かる利便性が評価され、また、バスの運転士からは、乗降者把握が自動化されたことによる運転業務への負担軽減が評価されています。
【本システムイメージ図】
本システムの内容は、コミュニティバス車内に設置された専用車載器および乗降カメラセンサーからの各種データを系統情報と紐づけクラウドに随時送信し、そのデータをもとにユニリタの「MANALYZE(マナライズ)※1」によるデータ可視化とデータサイエンティストによる課題抽出を行います。
本システムを通じ、路線・便・バス停ごとの乗降数および遅延データの可視化分析が可能になるため、今まで勘と経験に頼っていた路線再編やダイヤ改定を効果的、効率的に行うことが可能となります。
今、バス業界ではMaaS、自動運転などの最新のテクノロジーをいかに事業に活用していくかが大きなテーマとなっています。しかし、最新テクノロジーを効果的に事業に活用するためには、その前準備として、地元住民や観光客のために効果的なバス運行ダイヤ編成となっているか否かという検証や、路線が周辺施設の情報を考慮して利用したい路線になっているかなどの現状把握が重要なポイントになってきます。またこの考え方は、国土交通省が発表したリ・デザイン構想※2の取り組みにおいても重要になるものと考えます。
本システムでは、上記のような前準備としての現状把握、着手の手順、保有するデータの活用方法などについての課題を抱えている自治体、バス事業者に対し、その解決策をデータに基づき提示するものです。
ユニリタおよびユニ・トランドが提供する本サービスは、データ取得システム機器の提供からデータ蓄積と可視化、解析、課題抽出までをワンストップで行えることが大きな特徴です。ユニリタのデータサイエンティストが本システムで取得したデータと人口分布などのオープンデータを組み合わせながら、コミュニティバスの利用状況及び課題整理、そして利用者が少ない路線や停留所の利用状況から考えられる要因を分析し、再編を行った際に想定される課題等について整理するMA-P(データ解析サービス)オプションも用意しており、ワンストップだからこそコストと提供価格を抑えることができるので、今までこのようなサービスを利用できなかった中小バス会社や自治体にも採用いただくことが可能です。またMaaSをより加速させるための地域通貨として利用できるキャッシュレスシステムも扱っており、デジタル田園都市国家構想の補助金を活用しての導入も可能です。
・地図インターフェイスによる乗降数の可視化
・乗降数のサマリーレポート出力(Excel)